任天堂(7974)徹底分析|なぜ今、株価は下落トレンドなのか?(2026年1月13日時点)

日本株
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はじめに

“この記事の要点”

  • 下落の主因は「Switch 2不調」ではなく、立ち上げ期の利益率低下(採算懸念)材料出尽くし+高バリュエーション調整
  • 中長期はIP×プラットフォームの強者だが、ハード立ち上げ期は部材・供給・為替・関税などでマージンが揺れやすい。
  • 結論:長期は買い寄り。ただし今は“買い急がず”分割+押し目で組むのが合理的

※本記事は情報提供目的であり、投資助言ではありません。投資判断は自己責任でお願いします。


直近の株価と推移

直近株価(2026/01/13) 9,950円(終値)

(出典:株価データサイト / 取引所情報)

騰落率(当ブログ集計)

期間 参照株価 騰落率
1カ月 10,595円(2025/12/30) -6.1%
3カ月 12,385円(2025/10/10) -19.7%
1年 9,332円(2025/01/14) +6.6%
  • 2025年8月高値(14,795円)→ 2026年1月(9,950円)へ下降トレンド
  • 高値・安値を切り下げる形で戻り売りが出やすい局面

過去5年の業績推移(売上・利益・利益率・EPS)

“ポイント”

  • FY2021〜FY2024は営業利益率30%台の高収益が続いた
  • FY2025は売上・利益が大きく落ち、利益率も低下
  • 直近は「売上」よりも利益率の戻りが株価の論点になりやすい
年度(3月期) 売上高 営業利益 営業利益率 EPS
FY2021 1,758,910百万円 640,634百万円 36.4% 約403円(分割後換算)
FY2022 1,695,344百万円 592,760百万円 35.0% 約405円(分割後換算)
FY2023 1,601,677百万円 504,375百万円 31.5% 386.97円
FY2024 1,671,865百万円 528,941百万円 31.6% 413.67円
FY2025 1,164,922百万円 282,553百万円 24.3% 245.36円

出典:任天堂 IR(Financial Highlights / Annual Report)

 


財務状態(安全性とキャッシュ)

“結論:財務は鉄壁(資金繰り不安は極小)”

  • 自己資本比率:80.2%
  • 有利子負債依存が低く、景気後退局面でも耐えやすい
  • ハード立ち上げ期の投資・在庫増にも耐えられる体力
項目(FY2025) 数値 評価
自己資本比率 80.2% 極めて健全
総資産 3,398,515百万円
純資産 2,725,446百万円
負債÷純資産(参考) 約24.7%(当ブログ計算) 低い

キャッシュフロー(傾向)

年度 営業CF 投資CF 財務CF 現金同等物期末
FY2023 408,296 -6,217 -97,610 1,623,055
FY2024 462,097 -359,934 -89,314 1,635,903
FY2025 12,069 -136,527 -92,953 1,414,121

出典:任天堂 IR(Financial Highlights)


事業セグメント別(売上構成と利益構造)

“稼ぎ頭はどこ?”

  • ソフト(デジタル含む)が最大の稼ぎ頭(高粗利)
  • ハード立ち上げ期は採算が揺れやすい(部材コスト・供給・販売構成など)
  • IP収益は伸び代だが、案件・作品の波が出る
区分(FY2025) 金額 構成比
ハード(専用ゲーム機) 310,845百万円 26.7%
ソフト(パッケージ/ダウンロード) 750,771百万円 64.4%
モバイル/IP関連収入 67,764百万円 5.8%
その他 35,541百万円 3.1%

出典:Nintendo Annual Report(売上内訳)


競合企業との比較(3〜5社)

“競合の土俵が違う点に注意”

任天堂は「自社ハード×自社ソフト×IP」の統合型。
一方、Microsoftはサブスク/クラウド、Sonyはネットワーク+スタジオ、EAはライブサービス中心で、ビジネスモデルが完全一致する競合は少ない

企業 主戦場 収益モデル 任天堂に対する相対
任天堂 ハード+ファーストパーティ ソフト高粗利+IP IP×自社プラットフォームが強い
Sony(PS) コンソール+ネットワーク ハード/ネットワーク/スタジオ 規模大・分散(客層は一部重なる)
Microsoft(Xbox) エコシステム サブスク(Game Pass等) 資本力とクラウドで優位(客層は別)
EA スポーツ/ライブサービス 継続課金が強い モデルが別物
Take-Two AAAソフト ヒット依存(大) タイトル依存が大きい

成長ドライバー

“今後3〜5年の軸”

  • Switch 2普及:台数増 × ソフト装着率で利益のレバレッジ
  • デジタル比率上昇:粗利改善に直結
  • IP展開(映画・テーマパーク・グッズ):ゲーム外で収益源多角化

株価の割安性(バリュエーション)

指標(2026/01/13) 数値
PER 33.1倍
PBR 4.11倍
配当利回り 1.82%

“評価(当ブログ見立て)”

  • 利益が落ちた局面ではPERが高く見えやすい
  • 今の焦点は「割安/割高」よりも利益率がどこまで戻るかの織り込み

アナリスト評価とコンセンサス

“コンセンサス”

  • 目標株価:11,941円
  • アナリスト平均目標株価:14,325円
  • 判断:買い優勢

会社が抱える主要リスク

リスク分類 内容 インパクト 発生確率
製品/供給 部材コスト高・供給制約で採算が悪化
事業構造 ハードサイクル依存で業績が波打つ
コンテンツ 主要タイトル遅延/失速 中〜大
マクロ/政策 関税・地政学・為替でマージンが揺れる
需給 高値からの調整で戻り売りが継続

今後3〜5年のシナリオ(強気/中立/弱気)

シナリオ 業績イメージ(売上/営業利益) 株価レンジ(イメージ) 前提
強気 売上:2.0〜2.6兆円
営業利益:0.45〜0.60兆円
12,500〜18,000円 ソフト比率↑、部材高が落ち着き粗利改善、キラータイトル継続
中立 売上:1.7〜2.3兆円
営業利益:0.33〜0.45兆円
10,000〜14,500円 需要は堅調だがマージン回復は緩やか
弱気 売上:1.4〜1.9兆円
営業利益:0.22〜0.33兆円
8,500〜11,500円 供給/関税/部材高が長引く、ソフト牽引弱い

長期投資家としての判断

“結論:長期は「買い」寄り(ただし押し目分割)”

  • IP×プラットフォームという強固な“堀”がある
  • 財務が強く、失速局面でも耐久力が高い
  • ただし現局面は利益率が論点。底打ち確認+分割が合理的

短期トレード(1〜3ヶ月)の視点

“短期は“戻り売り優勢”を前提に組み立てる”

  • 下降トレンドでは好材料でも上値が重い(戻り売り)
  • 決算・販売台数・利益率コメントが最大イベント
  • 利益率改善の示唆が出れば反転の起点になり得る

投資戦略(ミドルリスク・ミドルリターン)

区分 価格帯(目安) 意図
押し目買い①(軽め) 9,500〜9,900円 直近レンジ下限の反発を拾う
押し目買い②(本命) 9,000〜9,300円 過去安値帯の需給を狙う
追加(深押し) 8,500〜8,900円 投げが出た場合の拾い
利確① 10,600〜11,000円 戻りの第一抵抗帯
利確② 12,000〜12,500円 心理節目+過去水準
利確③ 14,000円超 コンセンサス水準を意識
撤退(テクニカル) 8,500円割れ定着 下落トレンド継続の可能性

なぜ今、株価が下降傾向なのか(考察)

“結論:売上より“利益率”が問われる局面だから”

  • Switch 2は売れる一方、立ち上げ期は部材コスト・供給・物流・販売構成で採算がぶれやすい
  • 高値圏からの調整では材料出尽くしになりやすく、好材料でも戻り売りが優勢
  • 市場は「台数」よりも利益率の回復スピードを見に行っている

総合評価(10点満点)

“総合評価:7.6 / 10”

  • IP・財務・ブランドは最強クラスで長期の土台は強い
  • ただし現局面は過渡期(利益率が主戦場)で短期は荒れやすい
  • 戦略は「強気で追う」より押し目分割+改善シグナル待ちが合理的

免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。

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